富士フイルムの単焦点レンズを購入しようと思ったらフルサイズ換算50mmのXF35mmのF1.4とF2で迷うはず。私もそうです。
今回は特に初めて単焦点レンズを購入しようと思っている方に向けてお互いのレンズを比較して、選ぶ時におさえて置くべきポイントをまとめました。
購入の際の参考にして頂けると幸いです。
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この記事の目次
そもそもなぜ迷うのか?
単焦点レンズはレンズの名前に書かれているF値(F2とか書いてあるやつ)が小さい方が、背景がボケて「明るいレンズ」と言われて値段が高くなります。
例えばキヤノンのレンズの焦点距離50mmのレンズにはEF50mm F1.8 STM、EF50mm F1.4 USM、EF50mm F1.2 L USMの3本がありますが、値段はF値が小さいほど高くなり、レンズの見た目や「格」も違ってきます(EF50mm F1.4 USMはちょっと古くてアレだけど)
各社キヤノンの様に、F値がより小さい方がより高級で画質と描写が良いレンズという位置づけで、梅に該当するレンズをレンズ沼に引き入れる為の「撒き餌レンズ」なんて言ったりします。
しかし、富士フイルムでは単純にXF 35mm F2 R WR の方がF値が低いから撒き餌レンズという訳ではなく、どちらのレンズにも際立った個性とメリットがあるので迷ってしまう訳です。
XF35mm F1.4 と F2 の比較
2つのレンズを検討する時に必要な項目をまとめてみました。
個人的に勝っている部分を赤くしてあります。
XF35mm F1.4 R | XF35mm F2 R WR | |
価格.com最安値(2018年1月3日現在) | ¥56,435 | ¥35,780 |
最大径×長さ | 65.0mm×50.4mm | 60.0mm x 45.9mm |
フィルターの大きさ | 52mm | 43mm |
重さ | 187g | 170g |
F値 | F1.4 | F2 |
最短撮影距離 | 28cm | 35mm |
最大撮影倍率 | 0.17倍 | 0.135倍 |
防塵・防滴 | なし | あり |
フォーカス方法 | 全群繰り出し式 | インナーフォーカス |
ステッピングモーター | なし | あり |
富士フイルムのミラーレス初期から販売しているXF 35mm F1.4、より機能性が高くシャープな写りのXF35mm F2といった感じでパッと見は甲乙付け難いですね(実際そうなんですが)
レンズのデザイン
レンズの長さは50.4mmと45.9mmと5mmほどXF35mm F2 が小さいですが、レンズが先細りしていてそれ以上に小さく感じます。
この先細りのデザインは好みが分かれる所ですが、X-Pro2やX-E2などのレンジファインダー型のカメラにはとても似合いますし、X-Pro2の光学ファインダーから覗いた時のケラレ(ファインダーからレンズの先端が見える)がほぼありません。
持っているカメラは防塵・防滴?
カメラがX-T2やX-Pro2などの防塵・防滴のカメラの場合、レンズも防塵・防滴仕様のものを装着しないと真に効果が発揮できません。
冬に氷点下になる寒い所で撮影するくらいなら耐低温仕様でなくとも工夫次第でなんとかなりますが、雨の日(これも工夫次第でなんとかなりますが)や海辺の砂埃ある所でも気軽に撮影したい方は防塵防滴のカメラとレンズを持っていた方が安心感が違います。
他に防塵・防滴レンズを持っていない様ならXF35mm F2は防塵・防滴仕様なのでおすすめです。
レンズの描写の比較
XF35mm F1.4 Rは優しい柔らかい描写でXF35mm F2 R WR はシャープな描写と言われています。
2つのレンズを使って撮影している方ですごく参考になる方の作例を載せておきますね。
他の方の作例や私がX-T20にXF35mm F1.4を装着して撮った時にもそう感じました。載せられる様な作例を見せられなくて残念ですが、特に開放付近での描写が独特で富士ユーザーの皆さんが虜になる理由が分かります。
この写真はF4まで絞っていますが、単純に絞ったからという理由以外で開放付近とはまた違った描写になります。1つで2度おいしい的な感じ。
XF35mm F2はそんなに使った事がありませんが、やはり開放からシャープな印象です。ただ、シャープな描写を柔らかくする分にはカメラの現像の設定で(シャープネス下げるとか)多少は対応できるかと。それでもXF35mm F1.4の独特な描写を再現するのは難しいでしょうけどね。
屋外での撮影の種類
ポートレート、特に女性や子どもが被写体の時にXF35mm F1.4を使うと柔らかい描写ですごく良い雰囲気の写真が撮れますよ。
スナップならXF35mm F2のシャープな描写と威圧感の無い見た目が撮影の幅を広げてくれるはずです。
屋内での撮影の頻度
どうしても室内だと暗くて絞りを開いて(F値を小さくする)撮影したい場面やブツ撮りで被写体に出来るだけ近づきたい時があります。
そんな時には少しでもF値が小さい明るいレンズであるXF35mm F1.4の方に軍配が上がります。
被写体の動き
オートフォーカス時の音や早さはXF35mm F2の方が良く、動画や子どもを撮る時には良いでしょうね。
XF35mm F1.4をX-T2で試した時には動かない被写体を撮る時には全くストレスはありませんが、動く被写体にピントをしっかり合わせるのは結構難しいのではないでしょうか。
特に絞り開放付近はピントの合う範囲が小さいので、実際に不規則に走っている子どもをAF-Cで撮ってみましたが思い通りにピントが合った写真は撮れませんでした。慣れもあるかと思いますが。
追記:最短撮影距離と最大撮影倍率の違いは意外と大きいかも
普段、XF35mm F2の方でブツ撮りや花を撮ろうとすると、もう少し寄って被写体を大きく見せたい事があります。
XF35mm F1.4なF2よりも被写体に寄って撮影できるので、被写体をより大きく写真に収めることが出来ます。
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ほぼ主夫的まとめ
以上の事をまとめると、
- 雨の日に気軽にカメラを持ち歩きたいか?
- ポートレートよりスナップを撮る機会が多い
- 柔らかい描写よりシャープな画作りの方が好み
- XF35mm F2の先細りのデザインが好き
- 富士フイルムが好き!
当てはまる項目が多い程XF35mm F2を選んだほうが良いですし、そうでなければXF35mm F1.4を買った方が間違いなくオススメです。
当分レンズは1つしか購入予定が無い方はXF35mm F1.4の方がF値が小さい点、より被写体に寄れる点から表現方法が広がって楽しめるかも知れませんね。
次の記事へ >>> 「XF 35mm F2 R WRが届いたので試しに雨の中で撮影してみた」
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