FE85mm F1.8を最初の Eマウントレンズとして購入して1ヶ月。
ファーストインプレッションとして使い勝手や写りの感想をまとめました。
基本的に私が富士フイルム贔屓なのと、所有しているXF56mm F1.2 Rと入れ替え出来たらいいな、と思って購入した所もあるので少し辛口ですが読んで貰えると幸いです。
FE85mm F1.8を購入した理由
- 中望遠レンズが好きだから
- リセールバリューが良いから
- 割と新しいレンズでソニー純正のオートフォーカスを体感してみたかったから
富士フイルムで使っている私の相棒であるXF56mmF1.2。
フルサイズの画角とボケ量で換算するとSONYではこのFE85mm F1.8が近い存在になります。
ソニーのフルサイズ用のレンズながら(ソニー純正レンズはお高いものが多い)5万円台で購入できるので人気のレンズ。
人気なのでリセールバリューも良く、私が購入した時にはキャッシュバックもあったのでかなりお買い得でした。
Eマウント用のレンズを所有していなかったので「純正レンズを使ったらオートフォーカスすごい速いのかな?」という純粋な興味もあります。
比較的新しく出たレンズですし、同じ焦点距離であるFE85mm F1.4GMと比較しても静かで速いという評判も決め手でしたね。
FE85mm F1.8の外観
α7RⅢにて装着した様子。
フードありでもなしでもα7シリーズにはちょうど良い大きさで371gと軽いのでバランスは良いです。
というかこれ以上大きいとボディに対してアンバランスな気がするんですけど、ソニーユーザーの皆さん大きいレンズ使っててすごい…
レンズの質感も悪くありません。
フィルター径は67mmと(ソニーでは)割と汎用性の高い大きさ。
タムロンの標準ズームレンズ28-75mm F/2.8 Di III RXDや広角ズームレンズ17-28mm F/2.8 Di III RXDなどもこのフィルター径ですね。
レンズ側にカスタムボタンが付いているのでカメラ側で設定しておけば好きな機能を割り当てることが可能。
とはいえ常に使うような機能はボディ側に割り当てたいですし何を設定するかは悩ましい所(執筆時点では使ってない)
FE85mm F1.8で撮ってみた
購入して1ヵ月、冬であんまり撮影する機会も少ないながらも出掛けた時の写真を20枚ほど載せておきます。
ちなみに全て現像しているので参考程度にしてもらえたら。
snap
使用している高画素機のα7RⅢと相まって絞り開放からとても解像感のある写りをします。
よく価格設定を間違えたと評されることもあるレンズですが、あながち嘘でもないかな。
ZOO
動物園に行ってα7RⅢの動物瞳AFがどんなものだろう?と思って撮ってきました。
金網をボケで置き去りにしようと思って絞り開放の写真が多いです。
あれ?瞳にオートフォーカス合わない…?
と思って良く考えたら瞳AFを動物に設定するのを忘れてました。笑
この写真のように背景がうるさいとボケもザワザワする時がありますね。
ブログだと分かりにくいんですが、羽根に付いた水滴までしっかり解像していてうわぁ…って感心しました。
しっかり設定した後は瞳AFもしっかり追従していました(たまに全然関係ない黒い所に反応してたときもあったけど)
しょうがないんですけど、動物はもっと絞って撮った方があとで見返した時に楽しいですね。
そこまでクセもなく撮っていて気持ち良い。
とにかく解放からよく写るレンズです。
私が感じたFE85mmF1.8のメリット
さすが純正、子ども撮りに最適なオートフォーカス
子どもの写真を載せませんでしたが、私の撮る写真の大半は子どもの写真です。
FE85mm F1.8はとてもオートフォーカスが速くて静かで快適そのもの。
α7RⅢとの組み合わせでは子どもの瞳にグイグイ追従してくれて、とにかくラクだし楽しい。
富士フイルム使ってた時にこれだけ撮れ高あったかな?というくらい。
ちなみに純正といってもα7シリーズが作られた初期のレンズなど一部のレンズはオートフォーカスがそれほど速くなく、作動音が騒がしいレンズもあるそうなのでレビューなどで確認した方が良いでしょう。
ファインダー越しに伝わるキレのあるシャープな写り
このレンズを装着してファインダーを覗いた瞬間からすごく解像するレンズであることが伝わりました。
実際に撮った写真をiMacの大きい画面で見ても全く問題ない写り。
これだけ解像するなら価格が3倍以上のFE85mm F1.4 GMってどんな写りなんだ?と思わせてしまう危険なレンズです。
余談:ソニー純正のレンズキャップは素晴らしい
いやそこ?
と思うかも知れませんが、ソニーのレンズキャップは控えめに言って最高です。
どう最高かと言うとレンズへのホールド感がとても良く、キャップが鞄の中にある時や取り出す時に勝手に外れることが殆どありません。
今まで使っていた富士フイルムやツァイスのレンズってすぐに外れるので、失くしても追加で買う価値ないなと思っていましたがソニーは積極的に買いたいと思えるレンズキャップです。
イマイチなポイント
あんまり被写体に寄れない(でも中望遠ってだいたいそんなもの)
最短撮影距離80cmとあまり被写体には寄れないレンズです。
ただマクロレンズでもない限り、中望遠で寄れるレンズというのはごく少数なので私はこんなもじゃないかな?って思います。
加えて私の場合は同じく寄れないXF56mm F1.2 Rを使っていましたから困るということはありません。
レンズ側で絞りを変えたい
これは好みですがレンズ側に絞りリングが欲しいですね。
私が好きな富士フイルムのXFレンズでは殆ど絞りリングが付いていますが、ソニーではレンズ側に絞りリングが付いているものは10万円を超える高級レンズしかありません。
コストに上乗せされる部分なのでしょうがないですが、どうもボディ側のダイアルを回して絞りを操作するのが慣れない(特に背面のダイアル)のでレンズ側にあるレンズが好きなんだなと改めて感じました。
FE85mm F1.8とXF56mm F1.2を比較してみる
センサーサイズも違うので比較検討している人は少ないと思いますが、ソニーと富士フイルムの中望遠レンズとして比較して感じたことを。
FE85mmの方が良い所
- オートフォーカスの早さ
- 目が覚めるような解像感
- 重量(371g)
- 価格
やはり一番の違いはオートフォーカスの早さです。
圧倒的に被写体にピントが追従してくれるのであとは構図に集中すれば良いのですごくラク。
それでいてシャープな写りでXF56mmよりも軽いですから、カメラを始めてこれから中望遠を使ってみたいと思っている方にはこちらをおすすめしますね。
XF56mm F1.2 Rの方が良い所
- レンズの質感と絞りリング
- F1.2の明るさ
- 力強い立体感のある描写
- 富士フイルムであること
レンズのフォーカスリングのヌルヌル感や絞りリングが付いている事、外装の質感は間違いなくXF56mm F1.2 Rの方が上。
それでいてF1.2と約1段分明るいので室内でも感度を上げずにシャッタースピードが稼ぎやすい。
そしてFE85mm F1.8に負けず劣らずシャープな写りですが、それ以上に立体感というか撮った写真を見てハッとするのはXF56mmなんですよね~。
XF56mmって良いレンズなんだなって改めて思いました。
ほぼしゅふ的まとめ:総じて優秀、でも最高かは人による
5万円で手に入るレンズで不満に思う点は殆どなし。
開放からシャープなレンズで使い勝手の良い優秀なレンズです。
ソニーのフルサイズ対応レンズの中では安価で(安いとは思いませんが)リセールバリューも良いので、必要ならまずは買ってからどうするか考えて良いレンズと言えるでしょう。
とここまでは良いのですが、私が1か月ほど使った印象ではFE 85mm F1.4 GMや現在所有している富士フイルムのXF56mm F1.2 Rほどの写りかと言われると、
うーん、どうだろう?って感じ。
もう少し写りに立体感が欲しいような、使い慣れたらまた違う印象になるかも知れませんが…率直にそう思いました。
でも冷静に考えるとFE 85mm F1.4 GMやXF56mm F1.2 Rに比べて値段が2倍3倍と違いますからね、そう考えればすごく「買い」です。
これはレンズのスペックだけ見ても分からないことなので、やっぱり実際に使ってみないと分からないな~と思いました。
カメラを始めてこれから中望遠を使ってみたいと思っている方で5万円出せるならおすすめというのは間違いありません。